駆動力分配と横方向外乱によるクローラロボットの滑りを応用したモーションコントロール – 実世界情報メカトロニクス研究室  

RESEARCH

研究概要

  • 2024.03.08

    駆動力分配と横方向外乱によるクローラロボットの滑りを応用したモーションコントロール

     一般的なクローラロボットは2輪の履帯によって動作し、その動きには、複雑なスリップや非ホロノミック制約の影響を受ける。本研究では、クローラロボットのための駆動力制御と仮想回転速度制御(VTVC)を使用した位置制御系を構築した。車両速度を使用して推定したクローラの駆動力を制御し、変換方向のスリップを抑制できるが、駆動力は旋回動作で互いに干渉するため、車両の瞬間的な旋回中心を使用した駆動力分配方法により分離した。この分配方法は旋回方向の滑りを誘発するため、車両速度と横方向外乱から仮想参照を導出し、クローラロボットの非ホロノミック制約と横滑りの効果を記述した。さらに、仮想参照に従って旋回速度を制御することにより横方向外乱を抑制するVTVCを開発し実証することで、滑りを適度に許容して位置決め性能を向上させる手法を確立した。

    関連論文:H. Kuwahara, T. Murakami, “Position control considering slip motion of tracked vehicle using driving force distribution and lateral disturbance suppression,” IEEE Access, vol. 10, pp. 20571-20580, 2022. 【A peer-reviewed paper】